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お出かけ 2009

十種ヶ峰 (山口県阿東町)

 シルバーウィークの真ん中3日間で久し振りにキャンプに行ってきた。

 場所は山口県阿東町の十種ヶ峰(とくさがみね)キャンプ場。別にどこでもよかったのだが、3〜4時間で行けて、そこそこの設備があり、1週間前に空いているところは限られた。まあ、何かの縁ということでここに決定した。

- 9/20 -

■出発

 今回は2泊するのでカアちゃんが事前に食料をたんと買い込み、炊飯器、グリル鍋、七輪2種(丸型および角型)、自転車2台などなど荷物が膨大にり、車はパンパンとなってしまった。

- 荷物 -
 とにかく適当に積み込んだという感じ。自転車2台が結構場所を取る。

 10時過ぎに出発し近所のスーパーで秋刀魚を買い込み、ガソリンを入れてから山陽道に入った。しかしながら2、3km走っただけでいきなり渋滞に巻き込まれしまった。これは想定外。こんなところから渋滞とは...と思いながらしぶしぶ走っているとトンネルの中で1台止まっているではないか。運転手と同乗者は1段上のところで多分JAFか何かを待っているようだった。その先は通行量は多いようだったが至って順調だった。

 このまま順調に行くことを祈りながらもこんなに日渋滞しない訳がないと思いながら車を走らせていると、果たせるかな、「広島−西条 渋滞30km」との道路情報が見えた。いきなりの渋滞で30分以上ロスした身には渋滞30kmの文字は「山陽道はあきらめよう、あんまり時間もないしちょっともったいないが渋滞とは無縁だろう中国道に乗り換えよう、どこで降りてどこから乗るのが賢明だろうか?」と思わせるには十分だった。

 結局山陽道とは三原久井ICでさよならして、渋滞のない地道(国道486号、県道)を走った。知らない道を地図を頼りにきょろきょろしながらも新鮮な気分で走るのは気持ちよかった。峠を何個か越え中国道高田ICに到着したときにはもう1時前、家から約100kmであった。結構かかった。あのまま渋滞に巻き込まれていたほうがよかったかなあと思わないでもなかった。

■キャンプ場到着

 中国道は予想通り交通量は少なくマイペースで走ることができた。山口県に入り鹿野ICで降り、そこからは結構アップダウンの激しい国道315号を北上した。阿東町徳佐に下りて行くところでは十種ヶ峰が前方に見えた。徳佐の町で国道9号を横切り、そこからは平坦な走りやすい道を10kmばかり走ると十種ヶ峰の標識があった。急な道をしばらく上っていくとようやく十種ヶ峰オートキャンプ場に到着した。まだ3時ちょっと前で、思ったより早く着いてしまった。うちとしては破格の早さだ。

- 十種ヶ峰 -
 阿東町の交差点から前方に十種ヶ峰が見えた。正面の先のとがった山。

 管理棟は結構きれいで売店もある。料金を払ったが、JAF割引もあり1割引、1泊4500円で済んだ。JAF割引があるとは知らなかったが、向こうから聞いてくれた。ありがたや。

- 管理棟 -
 入口にある管理棟。
- 十種ヶ峰の水 -
 管理棟の脇にある。まあ、おいしいんでしょうなあ。

 この辺りは地図で見ると十種ヶ峰の山麓にあたり、何となく広々した高原のようなイメージを抱いていた。キャンプ場からも見通しがきいているように思っていた。が実際は普通の山だった。広々している訳でもなく、高原状になっている訳でもない。キャンプ場もちょっと坂になっていた。予約したのが遅かったので結構上のほうだった。でもそれほど大きなところでもないのでトレイなども遠すぎることはなかった。

 サイトも広からず狭からず普通サイズ。電源完備、流しはないが水道あり。天気が良かったので汗をかきながらテントを建てた。

- キャンプサイト1 -
 芝地。斜面にあり隣とは段差がある。
- キャンプサイト2 -
 一応水道あり。流しが欲しいところだが贅沢は言えまい。

 夕食は角型七輪でお決まりのバーベキュー。秋刀魚も焼いて秋の味覚をいただいた。一方丸型七輪にはアルミフホイルで包んだ男爵を放り込んだ。
 片付けの後はシャワーを浴びた。ここは温水シャワー無料。24時間使用可能で無料。これはいいですね。
 山なので星もよく見えた。

- 七輪 -
 2台あると何かと便利。
- シャワー -
 これが4つある。(男性側)


- 9/21 -

 夜中結構風が吹いており、よく目が覚めた。

 朝食の後はちょっとゆっくりとしてから、山に向かった。

 山頂付近の駐車場から20分余りで登ることもできるそうだが、ここはキャンプ場からずっと歩く90分コースで行くことにした。

■十種ヶ峰登り

 登山ガイドを参考に登ったが、いきなりスキー場のゲレンデを進んだ。日差しがきつく、傾斜もきつく、草に覆われたゲレンデはちょっと歩きにくくいきなり子供らは疲れ果ててうんざりといった感じだったが、何とかだましだまし歩いた。広いゲレンデを登りきるとリフトの終着点のある傾斜の緩いところに出た。すぐ右には車道があり車も見えたが、細くなったゲレンデをもうちょっと進んだ。
 車道と合流し、ガイドによると車道を横切って行けとのことだが草ぼうぼうで道らしいところが見当たらない。しょうがないので歩きやすい車道を行くことにした。ガイドによると2度車道を横切れとあるが2度とも多分ここだろうなというところはあるが道ではないのでしばらくは車道を進んだ。

- ゲレンデ1 -
 キャンプサイト横から眺めたところ。中央が管理棟。


- ゲレンデ2 -
 左写真のゲレンデ最上部からキャンプサイト(右上)を
 眺めたところ。
- 車道 -
 車道向こうの草むらを登れ? 無理!
- 蝶 -
 きれいな蝶がひらひらと。

 ガイドの従い電波塔への道を進んで山道に入りいい調子で登っていったが残念ながら行き止まりとなってしまった。ちょっと引き返してみると木の枝に赤テープの巻いてある脇道があった。このあたりの道はガイドには詳しく出ておらず、ちょっと注意が必要。その道をしばらく行くと高原状の場所に出た。ここで駐車場からの道と合流した。そしてようやく他の登山客に出会った。
 ここから2コースがあるが登りやすいと評判の右側コースを進み山頂から左側コースで降りてくることにした。山頂を回り込みながら登っていく感じの道で傾斜も緩くところどころ階段にもなっており歩きやすかった。小さな祠を過ぎるとじきに南側から山頂に到着した。標高988.8m。

- 合流地点 -
 平らなところで、休憩にいいところ。
- 案内板 -
 標高870m付近。あと120m(高さ)ほど。
- 分岐 -
 右から上がって、左から下りて来た。
- 登山道1 -
 整備されているが階段より横の斜面のほうが歩きやすい。
- 登山道2 -
 振り返って北西方向見たところ。左の色の薄いところが
 案内板のところ。右に電波塔が見える。
- 権現社 -
 案内板では熊野神社と書いてあったが、鳥居の中央には
 権現社と書いてある。

 山頂はちょっとした広場のようになっており、多くの登山客がすでに休憩していた。三角点のある山頂広場と50mほど北にある広場が尾根道で繋がっている感じで、周りには高い木もなく360°見渡すことができた。南には徳佐の街と盆地が見え、東には津和野の横にある青野山が見えた。
 徳佐の街を見下ろせる南端には大きなアンテナを持ったグループがおり、発電機に繋がった無線機でどこかと通信しているようだった。アマチュア無線の愛好家のようだった。また北側の広場には三脚と大きな望遠レンズを構えた人たちもおりこちらはかなたに見える山陰本線を通るSLやまぐち号を狙っていた。はるか前方を見るとうっすらと煙をはいているものが右(山口方向)から左(津和野方向)へとゆっくりと移動していて、時折かすかにしかしはっきりと汽笛の音が聞こえていた。

- 頂上1 -
 南側から見たところ。北側にはもっと多くの人が。


- 表示板 -
 四方に見える山などが描かれているが、かがまないと中に
 入れない(施行ミス?地殻変動?)のでちょっとつらい。
- ハムの人 -
 巨大なアンテナと発電機を担いで登ってきたらしい。
- 頂上2 -
 北側から見たところ。超望遠レンズの人々(右端)。

 山頂で軽く昼食を摂り30分ばかりのんびりと風景を楽しんでから下山した。南から上がってきたので下りは北からだ。こちらは山をまっすぐに下りる道で、階段もなく滑りやすいことこの上ない。登ってきた道を引き返したほうがよかったと思ったくらいだ。

- 北東側尾根 -  (2枚合成)
 下山道から見た北東側の尾根。そちらへは行かず左手の道で下山した。

 今度はほとんどの登山客が利用していると思われる駐車場のほうへ下っていき、そこから車道をてくてく歩き、ふたたびゲレンデに入りゲレンデを下りキャンプ場に戻ってきた。すでに2時。4時間も費やしてしまった。

■下山後 (SL、温泉)

 テントで休憩して今度は徳佐の街まで出た。とりあえず目的地は徳佐駅。山頂から見えたSLやまぐち号が津和野から引き返して来るのだ。徳佐駅に停車するので見物人が多数来ていた。今日は蒸気機関車を2両つないで走る重連なのでマニアが多かったのかもしれない。

 煙を吐きながら割りと静かにホームに滑り込んできた。しばらく停車後、前後の機関車が相次いで汽笛を鳴らしてから蒸気音を響かせながら出発して行った。

 スーパーで買出しをしてからキャンプ場に戻った。その途中、歴史的な出来事が。車のオドメーターが10万kmになったのだ。登録から11年半である。

- SLやまぐち号 -
 この日は二重連だった。後機関車がちょっとだけ見える。
- 祝? -
 めでたく無事故で10万km達成。

 昼まで晴れ渡っていた空は夕方には厚い雲に覆われ昨日のような暑さはなくしのぎやすかったのだが、ぽつぽつと雨が落ちてきだした。夕食は降ったりやんだりの中で食べた。

 夕食後は管理棟で割引券を売っている願成就温泉という温泉に行った。通常大人500円、小人300円だがそれぞれ400円、200円で買えた。徳佐の街に出てから国道9号線を7kmほど津和野の方向に走ったところの道の駅に温泉があるのだった。休み中とはいえ田舎なので客の入りはどうかなと思いながら入口に行くと...我が目を疑ってしまった。「本日の営業は終了しました」との立て看板をちょうど出したところだった。時計を見るとちょうど8時。よく見ると営業は8時半までと書いてある。無理を言って入れてもらった。8時半に終わりますよ、と釘をさされながら入場した。いくら田舎でもちょっと早いでしょう。せめて10まではやってよ。でもまあ、間にあったからええか。

 風呂は露天風呂、サウナありだが種類はやや少なめ、温度も低めだった。メインの浴槽は底がつるつるしており、座って壁にもたれかかると尻が滑った。ここは湯がいいのかもしれない。30分限りということであまりゆっくりできなかったのが残念だが、贅沢は言えない。

ほかほかの体でキャンプ場に戻った。山登りと温泉でぐっすり眠れそうだ、と思ったがだんだんと雨が本格的に降ってきた。


- 9/22 -

雨と風でテントの中はは賑やかで、ぐっすりとはいかなかった。天気予報では夕方から曇りとなっていたが何かの拍子で朝から曇りにならないかなあ、と期待していたが今日ばかりは天気予報は正直だった。朝起きても雨だった。

朝食を済ませた頃から時折雨はやみ東の空がちょっとだけ明るくなったりしていた。片付けをしている間も雨はやんでおり道のアスファルトは乾いてきた。さすがにテントまでは乾かずぬれたまま車に積み込んだ。最悪雨の中テント撤収と思っていたがそれだけは避けられた。ラッキー!
 11時ごろにようやくキャンプ場を後にした。まだ山の上のほうは雲に覆われていた。

■出発、山口へ

とりあえず徳佐の街近くにある船方農場というところに行ってみた。横の国道から見えて何となく気になっていたところだ。観光牧場・農園といったところで、ソーセージやバターなどの手作り教室や牛の乳搾り、果物狩り、バーベキューなどができるところのようだが、下調べができてなかったのでソフトクリームやヨーグルトを食べたくらいで、じきに出た。

 キャンプ場で近くの徳佐リンゴ園のパンフレットを見て、リンゴ狩りに行きたいと提案してみたが一部の反対意見が出たのでやめた。その代わりとしてリンゴ園近くを通ることにした。徳佐リンゴ園という農園があるのかと思っていたが実は○○園というリンゴ園が22ヶ所も集まっていて、それらの総称が徳佐リンゴ園だった。道沿いにあるわあるわ。結構固まってあった。このあたりがリンゴの南限らしい。リンゴ狩りはまた今度にしよう。
梨園、ぶどう園なども近くにあり、このあたりは実は果物狩りのメッカだったのだ(多分)。

 長門峡という渓谷のようなものもあり道の駅から遊歩道が延びていた。紅葉の時期でもないし、昨日十種ヶ峰に登ったのでもうあまり歩きたくないとの一部意見もあり、これもパス。

 ということで特に何もせずに山口まで行ってしまった。

 山口は何度も通ったことはあるが湯田温泉に1泊したことがあるくらいで特に観光したことはない。一人だったら瑠璃光寺やサピエル記念聖堂など見て回りたいところだが、子供受けしないのでパス。立派な県庁を見ながら市内へ。街の真ん中に中央公園なる芝生公園があったので、隣接する市立図書館(その日は休館日)の駐車場に車を止めてしばらく遊んだ。雨は上がっていたのだが湿度が高く汗がじと〜っと出た。

- リンゴ園 -
 道沿いに並ぶ。青いネットが目印。
- 中央公園 -
 右が山口市立中央図書館。

 図書館に隣接して山口情報芸術センターなるところがあり、「セミトラインスタレーション展」というのをやっていたが、難しく凡人には分かりにくそうなのでこれもパス。

 公園で1時間ほど遊んでから山口を後にした。山陽道に近付くために山を越えて防府に出て防府天満宮に行くことにした。

 しかしそのころにはまた雨が降ってきた。やみそうにないので防府天満宮もパス。ホントに今日はパスだらけ。やっぱり雨はだめねえ。もう3時を回てしまったので早めに帰ることにした。
 運転しながらETCカードを車載器に差し込んだ、つもりだった。

■帰路・ETCトラブル

 防府東ICで山陽道に入ろうとした。ETCゲートには車が数珠つなぎだった。時速30kmくらいで入っていったがバーが開かない。しかし後ろからどんどん来ているので止まれない...あ〜、ボンッ、左ミラーがバーに当たった。幸いバーは壊れることはなかった(ように思う)。何とか山陽道に乗れたのだ。ふ〜。ETCカードをチラッと見てみると、奥まで差し込まれてなかったようだ。

 この件でちょっと動揺してしまったのと、出るときはどうしたらいいのだという思いが相まって運転に集中できなかった。なのでちょっとゆっくりめに走り下松SAで案内所の人に事情を話すと、そういう人はよくいるのか、出口で事情を言えばいいとのこと。これでちょっと安心した。が走り始めると新たな不安が。休日1000円はETCで無人走行したときだけではないのか、今回は人手を介するから普通料金を取られるのでは、と。

 まあそういうことを思いながらもどんどんと車は進んだ。路上の道路情報板や道路情報ラジオでは広島で渋滞○○kmとか何とか出ていたが、行きとは違い急ぐこともないのでそのまま渋滞に身を任せていた。何ヶ所か渋滞していたが苦痛になるほどでもなかった。

 出口ICで事情を話すと、入ったICと通った時刻を聞かれ、それが本当かどうか調べるため防府東ICの映像を調べるのか車のナンバーをチェックされた。そして幸い1000円で済んだ。よかった〜と胸をなでおろした。(通常料金5400円)


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